生徒へのメッセージ(二学年部より)

公開日 2020年04月24日(Fri)

塞翁が馬2

                            生徒の皆さんへ


1 人間万事塞翁が馬(にんげんばんじさいおうがうま)
人生における幸・不幸は予測しがたいということ。 幸せが不幸に,不幸が幸せにいつ転じるかわからないのだから,安易に喜んだり悲しんだりするべきではないというたとえ。

由来となったのは「淮南子(えなんじ)」という紀元前に中国で編さんされた思想書。

  淮南子は21篇から成り,その中の第18篇「人間訓」に「人間万事塞翁が馬」のことわざの由来である逸話の原文があります。

そのあらすじは、老人の馬が逃げたところ,その馬が優れた別の馬を連れて帰ってきた。今度は老人の子供が馬から落馬して足を折るのだけれども,そのおかげで兵役を免れて命が助かったというもの。

  日本語で「人間」というと「人」のことですが、中国語で「人間」は「世間」という意味があります。つまり「人世(じんせい)」とは「世間」という意味になります。

そのことから、「人間万事塞翁が馬」の「人間」はじんかんとも読み,「人」ではなく「世間」のことを指しています。だからその意味は「世の中に起きる悪いことも良いことも予測はできず、それに振り回されてはならない」という少し深い意味となります。
                         
※ 類似の格言
禍(か)福(ふく)はあざなえる縄のごとし     
    禍福の禍とは災いのことで,災いと幸福は紐など が寄り合わさったように表裏一体であるという意。

    災い転じて福となす

2 今できること
  コロナウィルス感染拡大の影響で,世の中は暗い話題ばかりです。学校も臨時休校となり,皆さんのいない学校は閑散としています。早く正常に戻り,皆さんと一緒に授業をしたいと全職員が望んでいます。
  皆さんは,高校総体のゆくえや採用試験,進学受験がどうなっていくのか,将来について大変不安を感じたり,ストレスを感じていることと思います。しかし,それは,あなただけではありません。全国の高校生が感じていることなのです。この難局を皆さんと力を合わせて乗り越えていきましょう。高校の時の恩師に言われた言葉を今思い出します。「人生の幸不幸は半分半分だぞ」運が悪いとか不幸だと嘆くより,苦しいことの後には必ず良いことがあると信じましょう。できないと投げ出すのではなく,今できることを探しましょう。きっと新たな発見があると信じています。もし,困ったことや悩みがあれば,決して一人で抱え込まないで先生方を頼ってください。皆さんの笑顔と会える日を楽しみにしています。